STEP1:「センタリング」を確認
美品カードを購入する際には、まず「センタリング」を確認するのをオススメします。
というのも、カードを購入する際に傷や白かけ、擦れ等を意識・重視する人が多い一方で、「センタリング」を見落とす・軽視する人が多い印象だからです。
センタリングは「PSA鑑定」の評価にも大きく関わる要素なので、特に鑑定を検討している人はもっと重視しておきましょう。
センタリングのチェックを怠ると、どうみても美品で一切の傷が無いのに「PSA8?PSA9?なんで?」となりかねません。
また、カード表側のセンタリングであれば、ショーケース越し・スリーブ越しでも簡単に判断できるため、カード選定の時間短縮にも繋がります。
▼ちなみにお店で購入する時の使用はオススメしませんが、購入したカードや自引きしたカード用にセンタリングを確認できる便利なツールキットがあります。▼
STEP2:表面・裏面の「傷」や「擦れ」を確認
センタリングを確認したら、店員さんに声をかけ、カードを実際に手に取って表面と裏面の傷や擦れをチェックしましょう。
店員さんから指示がない限り、スリーブから徐々に外しながらゆっくり時間をかけて確認します。
一見、傷が無いように見えても「光の加減や角度」によっては傷が見えることがあるので、何回もカードを見る角度を変えてみましょう。
また、傷ではない&PSA鑑定に影響はないものの、生産過程で出来てしまう「横線や縦線」が気になる方は要確認です。
確認する際に爪などで傷付けてしまうと、購入しなきゃいけなくなるため要注意です。
STEP3:枠・四隅の「白かけ」や「折れ」を確認
カード表面や裏面に「傷」や「擦れ」が無くても、カードの枠や角に「折れ」や「白かけ」等がある場合があります。
折れや白かけに関しても、光の加減や角度によって見える可能性があるため、何度も確認しましょう。
ちなみに白かけの場合、白いゴミが付着してそう見えているだけの可能性があります。
店員さんに声をかけつつ、カードを傷付けないように気を付けながら優しく擦るとゴミが取れる場合があります。
STEP4:レリーフ欠けやズレを確認
最後にレリーフ(彫り)加工系のカードであれば、レリーフ欠けやズレ等がないか確認しましょう。
レリーフ系カードの例としては、ポケカのSRやSAR、遊戯王のアルティメットレア、ワンピカードのパラレル等が挙げられます。
レリーフ欠けに関しては、工場で生産する過程に出来てしまう初期傷の一種で、レリーフ部分に「点」や「線」が目立つ状態です。
レリーフズレに関しては、イラストの枠からレリーフ加工がズレて、「影」「幽体離脱」のような状態になっています。
ズレは「傷」とはいえないものの、加工ミスやエラーカードと呼ばれることが多いです。
ズレ具合(芸術性)によっては、カードの価値が下がる場合もあれば、価値が跳ね上がる場合もあります。
STEP1~STEP4までを十分に確認し、吟味したうえで購入しましょう。
2枚以上ある店舗での購入がベスト
カードを購入するにあたり、同一カードの在庫が2枚以上ある店舗での購入がベストです。
カードが1枚しかないと、場合によっては「傷」なのか「仕様」なのかわからない時があります。
また、完璧な状態だと思っていたのに、実は「日焼け」して色褪せていたなんてことも珍しくありません。
カードの在庫が2枚以上あれば、見比べができるため多少判断がしやすくなります。
高額カードは実店舗で見るのがオススメ
フリマは低価格・ハイリスク
3万円を超えるような高額カードは実際にカードショップに行って現物を見るのをオススメします。
確かにメルカリやヤフオク等のフリマであれば、カードショップよりも安く&交通費無しで購入可能です。
しかしながら、手にとってカードを確認できず、傷の有無は画像(写真)や出品者の言葉のみで判断する必要があり、美品を入手するのは至難の業です。
また、中には違うカードや偽物が送られたり、梱包や配送に問題が起きてしまうこともあります。
高額カードはなるべく、実際に自身の目で見て購入しましょう。
店舗は高価格・ローリスク
実店舗でカードを購入すると、メルカリやフリマサイトの「1.2倍~1.5倍」ほどの価格になることが多いです。
その一方で、実際に自身の目で状態確認できるため、画像でしか判断できないフリマよりも納得できる形でカードを選べます。
また、鑑定専門ではないものの、カードショップでも真贋を見分け、鑑定(グレーディング)を行い、傷ありと美品を分けて商品を出しているため、完全素人のフリマ出品よりも信頼できます。
ただし、あくまでカードの状態確認&購入判断を自身で行う必要があるため、傷や擦れ、白かけ、センタリング等の多少の知識を蓄えておかないと損することもあります。
状態表記(NM・EXなど)について
カードショップによってはカードの状態表記をアルファベットで表記する場所もあります。
アルファベット表記には下記の2つのうちどちらかを仕様する店舗が多いと思います。
- Sランク~Dランク
- NM~POOR
アルファベット表記があるお店なのに、表記が無いカードに関しては「パック開封直後の状態のSランクやNM、もしくは古いカードの状態は自分で見て購入してね」なことが多いです。
Sランク~Dランク表記の状態
ランク | 状態 |
SS(S+) | 鑑定済みの完美品レベル (お店によってはこの表記は存在しない) |
S | 美品(微細な傷や擦れがある場合も) |
A | 小さな傷や小さな白かけ、擦れなど |
B | まぁまぁな傷や擦れ、凹みなど |
C | 大きな傷や擦れ、折れ、凹みなど |
D | かなりの傷や擦れ、折れ、凹み、水濡れなど (歴戦個体と呼ばれることも) |
NM~POOR表記の状態
ランク | 状態 |
GM (ジェムミント) | 【完璧な状態】 鑑定済みのカードのみに使用されるため、パック開封後でもGMには値しない |
MT (ミント) | 【ほとんど完璧な状態】 GMと同様に鑑定済みのカードのみに使用されることが多い |
NM (ニアミント) | 【パック開封直後の美品】 GMやMTになり得るカードからNM-になり得るカードも |
NM- | 【微小な傷や擦れ】 美品だがNMよりも状態が劣るもの |
EX+ (エクセレントプラス) | 【小さな傷や擦れ、枠ズレ】 |
EX | 【傷や擦れ、輪崩れ、インク飛び】 |
PLD (プレイド) | 【やや目立つ傷や擦れ、凹み、折れ】 いわゆる使用済みカード ※VG(ベリーグッド)表記もある |
HPLD (へビープレイド) | 【大きな傷や擦れ、凹み、折れ】 ※GD(グッド)表記もある |
POOR (プアー) | 【ボロボロな状態】 |
特価は傷ありor在庫が多い
カードショップ等で売っている「特価」には大きくわけて2種類あります。
- 傷あり特価
- 数量特価
傷あり特価は、そのままの意味で「傷」や「擦れ」「白かけ」がある状態のカードとして売られていることが多いです。
数量特価は、多く在庫を抱えすぎたカードを一刻も早く手放したい時の売り方です。
もしくは、急な暴落が始まったときに早く売るための手段でもあります。
区別がなく「特価」としか表記の無い店は、店員さんに聞いてみるか「傷あり」と見なしましょう。
PSA10でも状態はきちんと確認すべし
PSA10だからといって、状態確認もせずに購入するのは避けましょう。
確かに信頼できる鑑定済み&最高点を獲得したカードに違いはないのですが、中にはそれでも「白かけ」や「擦れ」、センタリングが悪いカードが存在します。
しっかりとした基準や目安はありますが、鑑定するのは人間のため多少の見落としやミスが発生することがあります。
また、最近では「PSA鑑定品の偽物」(ロゴが無い・ケースが薄い等)も出回ってきているため要注意です。